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再転相続


父が死亡し相続が開始しました。父の法定相続人は妻である私の母と子である私と弟の3名です。そして、父の遺産分割の協議が成立する前に母も死亡しました。母の法定相続人は私と弟の2名です。
➀ 父には財産がないということでしたので、父の相続の遺産分割協議は行いませんでした。母には借金が多額にあることから、私は母の相続について放棄をしましたが弟はしませんでした。その後、父に母の借金を上回る財産があることが判明しました。
➁ 父には財産はないということでしたので、父の相続の遺産分割協議は行いませんでした。母には母名義の預貯金があったので、それについてのみ遺産分割協議を行いました。父の相続開始の時から3か月は経過しましたが、母の相続開始の時から3か月を経過していない時に、母は生前父の相続について放棄はしていませんでしたが、父には相当の借金があることが判明しました。
➂ 父の相続で紛争し、父の死から6か月後の遺産分割がまとまらず調停の途中に母が死亡しました。
各ケースの取扱いはどうなるのでしょうか
 
再転相続父が死亡してその相続(=一次相続)が開始し、父の相続人母が一次相続について選択(承認・放棄)する前(=遺産分割が未了の状態)に死亡し、母の相続(=二次相続)が開始する場合をいい、単なる二次相続とは意味合いが異なります。
 
民法第915条は相続の承認又は放棄をすべき期間を規定し、原則、相続開始を知った日から3か月以内(=熟慮期間)とされており、民法第916条、917条はその熟慮期間の特例と捉えられていましたが、昭和63年6月21日の最高裁判決では二次相続の相続人が一次相続と二次相続のそれぞれにつき承認または放棄の選択に関して、各別に熟慮し、かつ、承認または放棄をする機会を保障する趣旨をもつと解されました。
 
なお、相続人が未成年者又は成年被後見人である場合は、法定代理人である親権者若しくは未成年後見人又は成年後見人が、未成年者又は成年被後見人のために相続の開始があったことを知った時が熟慮期間の起算点となります。
 
ケース➀と➁の場合、あなたと弟は、父の相続人の地位と母の相続人の地位を併有することになります。この場合、一方の相続のみを承認して他方を放棄することができるかどうかです。
 
➀のように、あなたは第二次相続について放棄したには一次相続について父から母への相続を承認することはできません。何故なら民法第939条(相続の放棄の効力)により一次相続の相続人としての地位を失うことになるからです。但し、あなた固有の相続分(父の子としての相続分)は承認することは可能ですので、結果、父の財産はあなたが4分の1、弟は4分の3を取得することになります。
 
➁のように二次相続を承認した後、相続放棄の熟慮期間は母の相続の開始を知った日から3か月ですので一次相続を放棄することは可能です。但し、あなたは一次相続について、あなた固有の相続分として父の借金を相続することになります。そして、この分は熟慮期間を経過しているので相続放棄することができないように思えますが、最高裁判決で父の借金の存在を認識した時点熟慮期間の起算日とする解釈は可能としています。
参考:福岡高裁平成16年3月16日判決
 
➂については、父の死亡から6か月経過していますので、熟慮期間の起算日について何ら考慮すべき事情がないので一次相続については、母は父の相続を承認したとみなされます。調停の途中で二次相続が発生した場合、民事訴訟と異なり手続は中断せず、その相続人が手続を当然に承継しますが、受継手続が必要です。
 
また、分割方法としては、一次相続における母の相続分を確定させたうえで、母の相続分について二次相続する方法と一次相続の母の相続分をゼロとして父からあなたと弟が相続する方法が考えられます。
 

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